日記
今回ショップの照明デザインを考えた時、一つ意識したのは谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」。
せっかくの照明も最近は明々と部屋全体を照らすから、陰翳から生まれていた日本家屋の落ち着きが消えてしまう。
そんな話を谷崎は昭和8年の経済誌に書いている。
自分自身も家の中は暗い方が落ち着く。
実家にいた頃は子供部屋がだんだん暗くなっていく夕方、あえて明かりを点けず、ぼんやり部屋の隅っこをながめている時間が好きだった。
誰かが部屋に入ってきて蛍光灯の明かりをパッと点けた瞬間、つまんない日常世界に戻った。
今、物販系のショップは白く明るい店が多い。これも流行だけど、今回は谷崎式に陰影美の生きる照明にしたいと思った。全体を明るくなりすぎないように注意し、必要な所だけ部分照明する。洋風に格好つけて言えば、タスク照明とアンビエント照明の考え方というものかもしれない。
シロートが物知り顔風に言って格好悪いけど、ただそんな話。



















