AMERICANA/アメリカーナ
「ショップはセンスだ」。
と実に当たり前なことを自分につぶやく。
なぜなら自分にセンスが足りてないからだ。ならば他所へ出かけて勉強するしかない。
でも今の時代、正直に言えばセンスがいいなと思うショップはあんまりない。
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それでもたまに恐ろしい程センスのいいショップに行く。
表面だけ真似してやろうと、目をさらのようにして見るけど、案外何でもない普通の物が置いてある。
平凡じゃないのは全体のバランスと空気感なのだ。一種の天才芸。
結局こういうのは自分には無理だとあきらめる。
ふと植田正治を思い出す。昔この人の写真が好きで、ちょっと真似して撮ってみたことがある。モノクロームのフィルムを入れて、当時三年ほど住んでいた鹿児島の街や風景を一生懸命撮った。
一週間後、かなり期待してラボに出来上がった写真を取りに行った。
結果は惨敗。
主観のない単なる記念写真や、観光写真がどっさり出来上がってきただけだった。
americana ¥26250
fortepiano ¥18690
南カリフォルニアに住んだことはもちろんないわけだけど、昔からサンフランシスコ辺りが舞台の映画などを見てるいると、登場人物の着ている服が基本的に夏物半袖のようでいて、夕方や夜の場面では、コートやジャケットも着ていたりしてて、なんともその組み合わせが普通の日本にはないコーディネートで単純におしゃれに見えたものです。
それで、なんで突然そんなことを書いているのかというと、もしかしたら日本も丁度今頃から数週間だけはちょっとそんなサンフランシスコ風、夏冬コーディネートが真似できる季節かもしれないと思ったからです。まあたとえ勘違いでも面白がってみたいわけです。
この時期、何をきていいか迷う反面、コートにショートパンツみたいな密かにやりたかったコーディネートが無理なく楽しめる季節でもある。つまりは、よりおしゃれが楽しめる季節だと思うのです。
そんなわけでいよいよ秋本番。M&Mも今は毎日入荷がすごいです。一点物も多いので商品の入れ替わりもとても激しい。昨日あったものが今日はなかったりする。おしゃれ好きなお客様は数日毎にショップをチェックしてくださってます。そういうところはM&Mの特徴でもあるかなと思います。
遅めの夏休み、福岡から九重高原へ二泊三日の旅をした。
芝生にゴロンと仰向けになり、空を眺める。
暮れなずむ西空に金星が瞬き出す。
夕から夜。キャンプが贅沢な遊びだと思うひととき。
呆けてじっと見ていたら、一瞬自分がなくなり空に吸い込まれそうになった。
年の初め、ジュンク堂でうすっぺらな岩波文庫を手に入れた。明治40年発表の紀行文「五足の靴」。
与謝野鉄幹が、まだ学生だった木下杢太郎、北原白秋、平野万里、吉井勇の4人を連れて九州を旅した記録。
時々パラパラ読んでたら、久しぶりに九重・阿蘇をまた歩きたくなった。成ろうことならテントを張り、星空を眺めたい。
夜8時。すっかり暮れた。
ランタンの灯を消すと、南の空に天の川が垂直に立っている。
ちょうど新月、幸運が重なり雲一つない。
九重高原は満天の星空だった。